家庭学習だけで中学受験に合格できる?塾に通う場合、通わない場合の家庭学習法

家庭学習だけで中学受験に合格できる?

中学受験をさせるなら、子どもの塾通いは必須、というのが近年の常識のようです。
実際、本当なのでしょうか。
塾なしで、家庭学習だけで合格することは難しいのでしょうか。

また、塾に通う場合と塾なしで受験する場合では、家庭学習のしかたもずいぶん違うはずです。

ここでは、塾通いの場合、塾なしの場合それぞれの家庭学習について考えたいと思います。

中学受験に塾は必須?

一般的には「中学受験をするなら塾に通うほうがいい」と言われます。
それも、できれば大手の中学受験専門塾に通うのが無難です。

理由はいくつかあります。

ひとつは、中学受験に必要なカリキュラムがすべて揃っているからです。

一般に進学塾のカリキュラムは、4年生~6年生の3年間で受験に必要なすべての知識を習得できるよう網羅されています。

塾によって多少の進度の違いはあるものの、「これだけやっておけばOK」といえる内容を、繰り返し復習しながら習っていくようなカリキュラムが進学塾には揃っています。

もうひとつの理由は、テキストに合わせたテストシステムがあることです。
定期的にテストがあることで、お子さんの理解度、習熟度を常に確認できる点が、塾に通う大きなメリットです。

テキストに向かう子ども

3つ目の理由は、進学塾にはこれまで積み上げてきた学校情報があることです。
主要な中学校の入試問題の傾向やその対策法など、塾ならではのデータとノウハウがあるのです。

このように、中学受験を目指す多くの子どもたちが塾通いをするのには、ちゃんと理由があるのです。

しかし、塾に通わせたから任せきりで安心、というわけにもいきません。
親の関わりなくしては成り立たないのが中学受験、でもあるのです。

塾の宿題の前に「復習」することが大切

塾の授業を受けると宿題が出ます。
その宿題を次週の授業までに仕上げて持っていき、担任の先生に提出するわけです。

もちろん、自分で一週間の計画を立てて実行できればいいのですが、塾に通い始めたばかりのお子さんにはまず無理な場合が多いでしょう。
というより毎週の授業と宿題、テストなどの目まぐるしさに、親でさえあたふたしてしまうのがふつうです。

だから、どの宿題を何曜日のどの時間にするのか、親子で話し合って決める必要があります。

また、お子さんはどうしても「宿題=授業の復習」と思ってしまいがちなのですが、復習と宿題は別です。
復習とは、授業で習った内容を一通り思い出すこと。

塾から帰ってきて食事をすると、もうその日は宿題をしている時間はない、といった状況も多くなります。
そんなときに、テキストを見ながら「今日はどんなことを習った?」「先生はなんて言ってた?」というように質問してあげ、すべてでなくて良いので授業の内容を反芻させてあげるのです。

これが復習です。
授業から帰ってきたときにさっと復習しておけば、宿題をするのが次の日になっても、ある程度授業内容が記憶に定着しています。
だから宿題をするときに、授業を一から思い出すのに時間がかかる、といったことがなくなるのです。

こういった家庭学習の工夫は、お子さんだけで考えるのは難しいかもしれませんね。
親子で相談しながらうまく回る方法を考えてみてください。

「○△×法」を使って宿題の取捨選択を

塾にもよりますが、多くのお子さん、親御さんは塾通いが始まると、その宿題の多さに驚きます。
「やってもやっても終わらない」そんなお悩みも多く聞きます。

そんなときは、塾の宿題を全部やるという発想を一度捨ててみましょう。
ではどうするのかというと、優先順位をつけて取捨選択です。
大切なもの、効果の高そうな問題から優先的に取り組むのです。

でも、どれが大事な問題で、そうでない問題はどれなのかが親御さんにもわかりませんね。
だから授業中に、お子さんに「○△×」をつけてこさせるのです。

受業中に解いた問題を、
○・・・よくわかった、次も自分で解ける自信あり
△・・・わかりにくかった、またはわかったけど、次に自分で解ける自信なし
×・・・わからなかった。自分では解けない。
というふうに、3つに分類します。
そして、△の問題を優先的に解くのです。

○の問題にあまり時間をかけるのは無駄だし、×の問題を長時間考えても解ける可能性は低く、自分で解けるようになるとも考えづらいでしょう。

もっとも解くことによる効果が高いと考えられる、△の問題を最優先で解くのです。

このように、家庭学習の時間を最大限効果が出る可能性が高いものにしていきましょう。

「家庭学習だけで中学受験に挑戦」は、やり方によっては無謀ではない

塾に通わず家庭学習だけで中学受験できないか、と考える方もいます。
先に「中学受験には塾が必須」と言いましたが、確かに家庭学習だけで中学受験に成功するご家庭もあります。

すべてのご家庭向きではありませんが、家庭学習だけで中学受験に挑戦するための家庭学習についてもお伝えしておきます。

まず、塾なしで中学受験に挑戦するには、塾に通わせる場合以上に親の関与が必要になります。
ある程度親御さんが横について、内容を理解した上で教えたり、適宜アドバイス、指示を与える必要があるでしょう。

幸い、受験塾のテキストといっても4年生の内容ならば親御さんが読んで理解しやすい内容であり、進度も高学年ほど速くはありません。
4年生の受験勉強を親子で始めてみて、その感触によって5年生から塾に通うのかどうか、判断するのもよい方法です。

どんなテキストを使って勉強していくかですが、いろいろな意味で安全だと思われるのは、四谷大塚のメインテキストである「予習シリーズ」です。

予習シリーズのよいところは、そもそも子どもが予習してから四谷大塚の授業に臨むことを前提に作られているため、ある程度「読めばわかる」ように作られている点です。
また、準拠問題集である「演習問題集」「予習シリーズ 漢字とことば」「予習シリーズ 計算」などもあり、ひととおり受験勉強に必要な教材が揃えやすい点も予習シリーズのよいところです。

塾に行かなくても模試は受ける

塾なしで中学受験する場合、家庭学習が中心となりますが、その場合も必ず塾の模試を定期的に受験することをおすすめします。
テストを受ければ今の自分の位置を知ることができるだけでなく、家庭学習がうまくいっているか、効果が出ているかを確認できるからです。

月に1度、他の受験生たちに触れ合うことで、お子さんのモチベーション、士気を高める効果も期待できますね。
日能研や四谷大塚、浜学園などが公開テストを実施しています。
日常、予習シリーズを軸に家庭学習を進めているなら、四谷大塚の「公開組分けテスト」を受験するのも、勉強に無駄が出ずいいでしょう。

困ったときのセーフティーネットを用意する

塾なしでの受験は無謀ではない、と言いましたが、やはり6年生の受験直前まで家庭学習だけで乗り切るのは、なかなか難しいものです。
困ったときに相談できる場所を見つけたり、軌道修正の方法を常に考えておくことは必須となります。

たとえば、ふだんの家庭学習でわからないところ、理解が今ひとつという単元を個別指導の教室などで学び、常に通い続けなくても相談できる関係を築いておくことも可能です(個別指導教室の多くでは、「休会」という形での長期間の欠席と、その後の復帰が認められています)。

また予習シリーズで家庭学習を進め、高学年になって塾の手を借りなければならない状況になったら、四谷大塚に入塾するという方法もあります。

このように、塾に通う場合、そうでない場合それぞれにおいて家庭学習の工夫の方法はまだまだたくさんあります。
つまり家庭学習のやり方ひとつで、受験結果が大きく変わる可能性もあるということですね。

ぜひ家族、親子でよく話し合い、お子さんにピッタリの家庭学習の方法を探してみてください。

テキスト:塾ドリ編集部