中学受験と習い事は両立できるの?最新版 習い事の続け方とやめ方のポイント

中学受験と習い事は両立できるの?

お子さんを中学受験に挑戦させるとき、多くのご家庭が悩むのが、習い事との両立についてです。
中学受験を考えるときに、多くのご家庭の親御さんがまず真っ先に検討するのが、お子さんの塾通い。
その塾通いと他の習い事は両立できるのか。
また、両立しやすい習い事と、そうでない習い事があるのでしょうか。

ここでは実際の例もまじえながら、中学受験と習い事の両立について考えてみたいと思います。

中学受験をさせるなら、習い事はやめさせるべき?

お子さんを中学受験に挑戦させることになると、多くの親がまずは進学塾に通わせることを検討し、実際にお子さんを塾に通わせます。
お子さんを塾に通わせ始めると、4年生でも週に2日〜3日は塾の授業があり、その宿題が出ます。

宿題の量、終わらせるのにかかる時間は塾や学年によって様々ですが、早いお子さんだと4年生の段階から「宿題で手一杯」という状態になることもあるようです。
また、4年生くらいまではなんとか塾と習い事の両立ができていても「高学年になったら、受験勉強が忙しくなって習い事をやめなくてはいけなくなる?」という不安を持つご家庭は多いと思います。

習い事をやめるべきかどうかは、どれくらい、どんな習い事をしているかによっても変わってきます。
中学受験の勉強を始める前から習い事を3つ、4つと掛け持ちしているような場合、通塾が始まったら整理が必要になるでしょう。

しかし、お子さんがとても楽しく通っている週1回の習い事までやめるべきかというと、実はそうでもありません。

たとえば、通塾しながら週1回の体操やスイミングの習い事を受験の時まで続ける、という例は多く見られます。
中学受験をするからといっても、習い事をはじめ日常生活のすべてを学習のために犠牲にする必要はありませんし、そうしなくても中学受験は乗り切れるものです。

習い事を整理する場合に気をつけたいポイントは2つ

複数の習い事をしている場合、通塾と家庭学習の時間を捻出するために、他の習い事を整理する必要が出てくる場合があります。
実際に塾と他の習い事の曜日がバッティングするようなケースも出てきます。

そのような理由で習い事を整理する場合に、気をつけたいポイントが2つあります。

1つは、そもそもどうしてその習い事をしているのか、ということをはっきりさせるということです。
体力をつけさせたくて運動系の習い事に通わせている場合もあれば、なんとなく小さい頃から習っているという理由で習い事を続けさせている場合もあるでしょう。

どの習い事が良くてどの習い事は良くない、ということではなく、その習い事はどのくらいお子さん、ご家庭にとって重要なのかを考えることが重要です。

2つ目は、お子さんが続けたがっているかどうかということです。
受験勉強と習い事の両立は時間的にも大変ですが、それを理解した上でも続けたいとお子さん自身が思っているかによって、続けるかどうかを決めればよいでしょう。

ピアノを弾いたりスイミングで体を動かすことが受験勉強の気分転換になる、という理由で習い事を続けて受験を成功させたご家庭もたくさんあります。

習い事の整理は、まずはお子さんの希望と習い事自体の重要性から判断するようにしましょう。

子どもの「やめたくない」がほんとうか確かめる

いざ習い事を整理しようとするとき、親から見れば「やめてもOK」でも子どもが「やめない」という場合があります。

いろいろなパターンがありますが、その1つとして「習い事をやめる=悪いこと」という意識を子どもが持っているケースがあります。
特に続けたいという強い思いがあるわけではないのに「やめるというと親に叱られる」と思っているような場合です。

さしてピアノの練習をするわけでもないのに、いざ「やめようか」というと抵抗するようなケースは、典型的です。

子どもがこのような反応をする場合、そもそも親が「一度やると言って始めたことは、最後まで続けるべき」という考え方を知らず知らずのうちに子どもに伝えてしまっていることが多く、子どもは親の手前「やめない」と言うわけです。

このような場合は、受験勉強は大変で、これから学年が上がるとさらに時間がなくなってくること、そのためにお子さんが本当に続けたいと思っている習い事に絞るのがいいと親御さんも思っていることなどを、お子さんにしっかり話してあげる必要があります。

続けやすい習い事は個人競技

習い事を続けさせるかどうかの基準は前の項で述べましたが、現実問題として続けやすい習い事とそうでない習い事があります。

4年生くらいまでは受験勉強と習い事の両立もしやすいのですが、さすがに高学年、特に6年生になると、実際問題として継続が困難になる場合があります。

特に、チームスポーツである野球やサッカーなどでは「レギュラーになると試合を休むわけにはいかない」といった事情が出てきます。
塾の模擬試験は日曜や祝日に行われることも多く、さらに6年生になると日曜の志望校別特訓が始まります。

外すわけにはいかない塾の行事や授業と、習い事の試合がバッティングするケースが多くなってくるため、チームスポーツの習い事はいったんお休みする、というご家庭が多くなるのです。

一方で、水泳などの個人競技のスポーツやピアノなどは続けやすい習い事といえます。
ただ、競技会や発表会など比較的休日に行われることが多いものはお休みする、といった対応をとっているご家庭も多いようです。

中学受験とピアノを両立させたAさんの事例

2019年2月に受験を終えたAさんは、受験間近までピアノの習い事を続けながら、中学受験を成功させました。

ピアノは幼稚園の年長の頃から続けていて、4年生からは中学受験に備えて大手の進学塾にも通い始めます。
ピアノのレッスンは週1回、1時間程度で、家での練習時間は毎日30~40分。

低学年の頃は練習もあまり楽しくなく、やめられるものならやめても別に構わない、くらいにAさんも思っていたようです。

しかし「塾も大変になってきたから習い事の整理を」となった5年生の秋くらいには、少し違ってきていました。

好きなアニメの曲やJポップなどをピアノで弾くことが気分転換になるようになってきたこともあり、ピアノの練習自体がそんなに嫌ではなくなっていたのです。

学校の音楽会でピアノを弾いたこともあって、ピアノを弾くことがAさんのアイデンティティの一部のようになってきていることもありました。

そこでAさんは家族と相談し、6年生の1年間は発表会には参加しないこと、6年生の9月~2月の半年間はレッスンをお休みする(家庭で気分転換にピアノは弾く)ことを決めて、中学受験を乗り切ったのでした。

忙しくなる通塾と受験勉強の合間、ピアノがいい気分転換になり、見事に第一志望校に合格できたAさん。

「ピアノがあったから私は合格できたと思う」

と言います。

まとめ~習い事と受験の両立は不可能ではない~

以上、中学受験と習い事について考えてきました。

実は、中学受験を決めたから習い事をあきらめるというよりも、できるだけ続けさせるご家庭のほうが多いのです。
習い事の種類にもよりますが、上記のAさんのように決して両立できないものではありません。

もちろん、習い事の種類によっては調整が必要だったり、一時的に習い事をストップする必要があるケースもあります。

そのような傾向を知っておけば、習い事を検討したり受験との両立を考える場合の参考にすることができそうですね。

テキスト:塾ドリ編集部